オークションでジャンク品で出品されていた物
故障内容
プロテクションは解除するが、音が全く出ない。
原因
内部は、パワーステージの電源ライン取り外しと前段の電源コネクターはずしてプロテクション解除し、パワートランジスター
ショートをごまかしてありました。もちろん音は出ません。パワートランジスターは、一部品種の違うものがついており、修理に挑戦
した跡がみられます。しかし、この違う品種のトランジスターは耐圧不足で危険な状態。
オークションのジャンク品は、素人の方は手を出さない方がよいでしょう。たぶんこのようなアンプは修理不能でしょうから。
残念ながら、高価なパワートランジスターは、無理な修理で全滅状態。
違う品種が混ざっています。このトランジスター（２ＳＣ２９２１）は
耐圧１６０Ｖ１５０Ｗしかありません。正規のパワートランジスタ
（２ＳＣ３２６４）は２３０Ｖ２００Ｗです。半導体の最大規格は、必ず
守る必要があります。本当に危険な修理です。
処置
パワートランジスタ１６個の交換と調整
このパワートランジスター（サンケン製）は、現在も生産中なので、入手可能です。交換のみ。
電源のブロックコンデンサーは丸型に変わっています。
手前のメーター後ろにある基板は、左がスピーカーのインピーダンス
検出回路。右側がコンピュータードライブ基板です。
Ａ３マーク�兇蓮▲好圈璽�ーのインピーダンスを検出し、電源トランスの
タップを、リレーで切り替えています。
コンピュータードライブは、信号レベルとヒートシンク温度を検出し、
出力段のアイドリング電流の制御を行っています。
電源バスラインは、ねじ止め式で取り外しはＡ３より楽になっています。
（今回、このねじラインを外してありました。）
整流器の基板には、トランスのタップ切り替え用リレーが見えます。
他は、Ａ３オリジナルとほとんど変わっていません。
前段の基板半田修正。Ａ３マーク�兇魯螢縫▲侫�ードバック採用されて
います。２段目から初段のカレントミラー負荷にＰＦＢをかけてゲインを
大きく上げています。
途中のロットから、初段と２段目の間にエミッタフォロアー追加されて
います。この基板は追加後のロットのものです。
コンピュータードライブの信号は、この基板の２段目カレントミラー部の
電流を変化させて、パワー段のアイドリングを調整している様です。
マーク�兇離疋薀ぅ峇霹弔任后Ｅ展札薀ぅ鵑謀轍鬟灰鵐妊鵐機篠媛辰気譴�
います。ヒートシンクの真上にあるので、熱で早く劣化します。
今回もちろん、交換しました。
インピーダンス検出用に、切り替えリレーが追加されています。
リレー交換と調整で完成です。
