Technics パワーアンプ SE−A3 No.30 修理の様子
故障内容
プロテクション解除せず。
原因
Lチャンネル、パワートランジスタ(OD−503A)破損。
処置
オーバーホール修理。
修理期間
2019年12月3日〜24日
Lチャンネル、パワートランジスタ(OD−503A)が2個
焼損しています。(焼損でエミッターリード足が飛んでいます。)
この素子は、経年劣化で破損します。中古品などで修理
しても、また短期間で破損しますので新型トランジスタへ改修
交換が必要です。
OD−503Aは高周波特性を良くする為、集積回路技術で
高周波特性の良い小信号トランジスタを、内部で沢山パラって
大電流化と高周波特性の両立を図った素子です。
劣化や、発振、基板半田クラック等による大電流ストレスで
内部の素子にバラツキが出て、特定のチップに電流集中が起こり、最終的に破損します。hfe(直流電流増幅率)
がバラついている物は寿命です。新品時はバラツキが少ないです。
拡大写真1。
拡大写真2。
基板側にもスパーク痕が見られます。
パワー部は基板改修して新型トランジスタ搭載。
ヒートシンクは追加工して新型トランジスタ搭載します。
電源・メーター基板の部品交換。
半田の修正。
スピーカー切替スイッチの分解修理。
修理の済んだスイッチ取付けと、半田の修正。
インジケーターランプの交換。
プリドライブ基板の部品交換。
半田の修正。
初段基板の部品交換。
半田の修正。基板焼けも少なく、かなり程度の良い個体です。
アッテネーターの洗浄修理。
修理の済んだアッテネーター取付けと、半田の修正。
プロテクション基板の部品交換。
半田の修正。
部品交換が終了しました。
交換部品です。
歪みの測定です。
Rチャンネルです。
Lチャンネルです。
試聴中。SE−A3本来のサウンドが蘇りました。
修理完了です。
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