TRIO プリメインアンプ KA−9900 修理の様子
故障内容
Lチャンネル音出ない。
原因
接点接触不良、半田割れ。
処置
ご予算内でのオーバーホール修理。
修理期間
2025年9月11日〜17日
PHONOセレクタースイッチの分解修理。
PHONO基板の部品交換と、修理の終了したスイッチ取付け。
半田の修正。
INPUT端子は摩耗が激しかった為、交換。
過去の修理状態が悪く、多くのパターン剥がれや断線が見られます。
パターン断線。
パターン剥離と断線。
ボリューム基板はさらに酷く、基板割れも見られます。
単芯の固いコードを使用して延長した為、基板パターンは壊滅状態。
限られた工数でどこまで修正出来るか思考中。
トグルスイッチは、過去の修理で整備されている様です。
サンダーが掛けられてメッキが剥がれているのが気になりますが
どうすることも出来ませんので、このまま使用します。
分解痕の無いスイッチは、分解清掃します。
LOUDNESS-LEVELスイッチの分解修理。
LOUDNESS-FREQUENCYスイッチの分解修理。
修理の終了したスイッチ・ボリューム取付けと、半田の修正。
剥がれた基板パターンも綺麗に修復。
メインボリューム基板の半田修正と、剥がれた基板パターン修復。
トーン基板もパターン修復痕があります。
フラットアンプ基板の部品交換。
半田の修正と、損傷したパターンの修復。
トーン基板は手が加えられていない様で、パターン破損も見られません。
黄色のジャンパーは製造時の物で、パターン設計ミスの改修跡です。
TURNOVER-TREBLEスイッチの分解修理。
TURNOVER-BASSスイッチの分解修理。
トーンボリュームの洗浄修理。
スピーカー切替スイッチの分解修理。
修理の終了したスイッチ・ボリューム取付けと、半田の修正。
パワー部の修理は大仕事です。このアンプはワイヤーラッピング結線で
基板を外す為に、多くのラッピングを解く必要があります。
また、アースラインは太い銅板バスが半田されており、一番の難点です。
問題なのは、整備頻度の多いスピーカー保護リレーが、基板を外さない
と出来ない点です。毎回、この作業が必要です。
パワー部の基板が外れました。
基板サポートは熱劣化で硬化し、取り外しの際に破損しましたので
新品に交換します。
新品は黄ばみが無く、弾力があります。
半田ブリッジでパターンが損傷しています。
パワー部初段基板の部品交換。
半田の修正。
電源・保護回路基板の部品交換。
損傷したパターン修復と、半田の修正。
パワー部終段基板(R)の部品交換。
半田の修正。
パワー部終段基板(L)の部品交換。
半田の修正。
不具合箇所が多く大変でしたが、完成しました。
交換部品です。
歪みの測定です。
Rチャンネルです。スイッチング歪みも極少で優秀です。
Lチャンネルです。
試聴して完成です。
音質、デザイン共に大変優れたアンプです。
修理完了です。
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