B1 修理の様子
故障内容
OVER LOAD解除せず。
原因
回路故障により、SIT(V−FET)に異常バイアス掛かりショート。
処置
電源回路及びパワー段の修理とV−FET(2SK77)交換。
修理期間
1/15〜1/21
貴重な2SK77は、異常バイアスによる過電流でショート。
回路故障により、このV−FETがショートすると、代替品の入手が
難しく、修理不能になります。
B1は、こうなる前にオーバーホール整備するのが理想です。
今回は、B1のジャンク品より流用。
故障基板の修理とコンデンサー交換。
入力部のコンデンサー交換。
リア部の分解清掃。
電源回路のコンデンサーと半田修正。
パワー段の半田修正とトランジスター交換。
リレーの接点はすべて腐食しています。
新品のリレーへ交換。
高圧安定化電源回路のコンデンサー交換。
交換部品。(V−FET除く)
Rチャンネルの歪み波形です。心配していたV−FET劣化も無く安心。
Lチャンネルです。
バイポーラートランジスターアンプより歪みが多く見えますが、FETは
自己発熱による動作点変化等の動的歪み要因が無いので、実動作時
の歪み波形と見ることが出来ます。
その意味で、これは非常に優れた特性であると言えます。
*バイポーラートランジスターアンプが静的歪みを極小に抑えているのは
動特性での歪み悪化を見込んでいる為です。実動作時、バイポーラー
トランジスターアンプの動作点は、自己発熱等により複雑に変化することが
知られています。
V−FETのパワフルサウンドが蘇りました。音量上げても全く音像が
乱れません。すごい!
修理完了です。
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