Technics パワーアンプ SE−A3 No.3 修理の様子

故障内容

 
プロテクションが時々掛かる。POWER他のインジケータランプ切れ。

原因

 
 Lチャンネルのパワートランジスタ(OD−503A)不良

処置

 今回は、オーバーホールご依頼。新型パワートランジスタ16個の交換、照明ランプも交換。

修理期間 7/10〜7/18

 処置前の状況

 Lチャンネルは、盛大に歪んでいます。アイドリング調整しても変化なし
ヒートシンクも冷たいままで、ほとんど電流が流れていない状態。

















 Rチャンネルの波形。少々、歪みが多い。



















 初段の半田すべて修正。抵抗8本の交換。



















 ドライバー基板。半田浮きが、各所に見られます。


















 電源ラインを見ると、過去に修理した痕跡あり。


















 電源ラインの半田吸い取り、パワーブロック基板を外す。





















 ヒートシンクを解体し、旧素子を外す


 今回は、まだヒューズ断に至っていませんでしたので、ショートの
素子はありませんでしたが、hfeはどれも低下して劣化状態でした。
 特に、L側は歪み計にも現れているように、hfe低下が著しく、
電流のほとんど流れていない素子もありました。L側ヒートシンクは
負荷接続しても、ほとんど温まりません。














 現行のトランジスターが実装できる様に基板の改修
作業実施。

 ヒートシンクを加工して、新型のパワートランジスタを取り付ける

 最新のパワートランジスター(230V15A PC180W)
に交換。















 ブロックコンデンサーも、液漏れ等なく、良好状態



基板の改造後、ヒートシンク取り付け、電源ラインのはんだ付け。


 半田を綺麗に流しこみます。


















 定電圧電源回路、およびメーター回路の基板半田修正





















 リレー基板の取り外しと、リレー3個の交換


 3個共、新品のリレーへ交換


















 メーター部の清掃と、照明ランプの交換


 照明のランプ8個と、POWER(断線)、MAIN(断線)ランプの交換実施


















 メーターの公正


 L側、1W出力時の表示、少々オーバー表示


















 1W表示になる様に調整

















 200W出力時の表示。50Wほど少ない表示



















 200W表示に公正実施。



















 R側も1W時の表示は同じようにずれており、調整。


















 200W時の表示。こちらは問題なし。


















 修理後の歪み波形


 L側の波形です。ほとんど、歪みはなくなりました。パワートランジスタが
元気なので、とても綺麗な波形です。

















 R側の波形です。こちらも大変、綺麗になりました。


















 エージングの開始

 20kHzの正弦波をいれて、エージングの開始です。負荷は
ダミー抵抗です。
 ヒートシンクの温度も、左右同じになりました。
















 修理完了です。

 


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